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【闘道館】20周年記念特別対談 ~ターザン山本×闘道館館長~ 第19回

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闘道館20周年記念特別対談
ターザン山本×闘道館館長

⑲スタッフたちと

館長:スタッフは、一番最初は、大学の後輩にこちらが店を空けなきゃいけないときに、臨時的にときどき入ってもらうっていうのからはじまって。
その後、近所の日大の学生だったSさんに週何回か定期的に入ってもらうようになって。
それから店が大きくなるにつれて、スタッフも増えていった感じでしたね。
みんな、プロレス好きなスタッフばかりで、それぞれ普通のアルバイト以上の熱を持って働いてくれて。
ときどき、好きすぎてとんでもない問題起こしてやめてもらったスタッフもいましたが(苦笑)

でも、いままで働いてもらったスタッフはこちらから辞めてもらった人も含め、何十人か。全員それぞれに身内的な感情が今でもありますね。
どうしてるかなってやっぱり気になります。

ターザン山本:同じ時間を過ごした特別な関係だからね。

館長:私はスタッフと飲みにいったり、オフの日まで拘束するのは悪いなって、そんなに店の外でのスタッフとの交流ってあんまりしてこなかったんですが。
一度だけ、最初の移転のときに、休業期間がとれたので、ここだと思って、みんなでタイのプーケットに社員旅行にいったのは、いい思い出になりました。

学生のときのタイ合宿のノリで、みんなをムエタイジムに連れて行って無理やりトレーニング参加させたのは、パワハラだったかもですが(笑)

で、帰ってきて駅前に移転準備しているときに、決起集会的な意味で、
先生にスタッフだけへの特別講義もしてもらって。

ターザン山本:うん。やった!
 
▲スタッフへのターザン山本特別講座
 
館長:でもその1年後くらいからスタッフと私の間でギクシャクしてきちゃったんですよね。

例えるなら、新日本プロレスで猪木さんがクーデター起こされたり、UWFで前田さんが一人になっちゃったり、トップと下の人たちがうまくいかずギクシャクするのはよくある話なんでしょうが。

ターザン山本:うん。よくあるよ。

館長:スタッフ同士で集まって、館長のやり方のここが気に入らない、あれはダメだって、相談して、それをスタッフの総意として私にぶつけてくるようになっちゃって。

一番記憶に残ってるのは、
イベントで、TAKUYA NAGABUCHIさんっていう、長渕剛のモノマネというか、あまりにも上手すぎて魂こもっているので憑依芸っていわれる人がいるんですが、その人のLIVEを同じビルの6F会議室でやったんですが。

すっごくいいLIVEやってもらって、とても盛り上がって打ち上げも終わってよかったあと店に戻ってきたら、スタッフがみんなで待ち構えてて、
「話があります」と。
「館長からなんかみんなにまず報告することないんですか?」って。
なんかあったっけ?と思ったら。
「今日のイベントはなんですか?ナガブチとプロレスとなんの関係があるんですか?」って(苦笑)

ターザン山本:へえ

館長:「僕たちは、プロレスが好きだから、闘道館で働いてるんです。それからブレて、こんなイベントやるなんて納得いきません!」って。

こっちとしては、必死でイベントやった直後だったんで、驚きと怒りと 笑いまでが同時に湧いてくるというか(笑)

リングもステージも人生も同じ「闘い」の連続なんだと。それを長渕剛さんの曲で表現してもらう。それを闘道館でやることで、長渕ファンでプロレス格闘技好きの人に店を知ってもらうきっかけにもなるし。
あのLIVEをやることは自分のなかではとても重要だったし、闘道館主催でやることに何の矛盾もないと感じていたので、自分なりの理屈を説明したうえで、私も感情的に、
「これは私のわがままかもしれないけど、これが自分のやり方だから、いやだったら、やめてください」って言ったと思います。

そういう位置ズレ的なことがしょっちゅう起こるので、これはまずいぞと思って、私も「組織」というものを勉強しなおしました。

組織が嫌で「個」で生きる選択をしてたのに、やっぱりスタッフが増えてくると、組織になっていかざるを得ない。因果なもんだなあと思いながら。
あのときは立退き裁判中で、外からも内からも攻められるというか。
 今思い返すと、 しんどい時期でしたね。
おかげであの時期に白髪が一気に増えたような気がします(苦笑)

やっぱりトップダウンで、しっかりスタッフと三角の関係をベースに築かなくちゃいけないんですね。
それまではスタッフに、どんどん自由にやってください。
やりたいようにやれっていうのを、上下の関係より先に持ってきていて。それがどんどん勘違いを生んでしまうというか。
トップがお店の大きな方針、かじ取りをしないといけないのに、それと違う方向にスタッフが勝手に進もうとすると、そりゃあギクシャクしちゃうなって。組織内の自由はトップが示した範囲内でないとうまく行かない。

ターザン山本:そうだよ。回らないよ。だからボクの場合も、週刊プロレスで部下に自由にやっていいよと言ったけども、完全に睨みを利かせているから。
ボクの考え方、美意識、哲学に反することはするなよと。
それ以外のことだったら、やってもいいよと。
そういう前提条件があるんだよね。
ターザン山本の考え方に外れるなよ。外れなかったら、何をやってもいいと。
それが週プロのときはビシーッとなってた。

館長:はい。そういう感じではなく、スタッフがピラミッドから外れてしまっていたので、仕切り直しだと。
もう一回、スタッフ一人一人と詰めなおしていったんですね。
そしたら、何人かは辞めていって。
残ったスタッフと新しく入ったスタッフで、やり直した。
巣鴨で新たにスターティングオーバーしたんです。
 
ターザン山本:パチパチパチ

館長:今、スタッフとは、上司と部下という関係はベースにしつつ、いい感じでチームワークができてきたんじゃないかと思っています。
メインのリングはスタッフたち各自でしっかり考えながら盛り上げてもらいたい。四天王時代の全日のように。ただそれは私が目指す価値観に沿って(笑)
これで、スタッフたちが潜在能力をフルに発揮してもらえれば、闘道館はまだ先にいけるんじゃないかと。
もうちょっと先に行ってみたいなと。
それが20年目の現時点での途中経過ですね。

ターザン山本:うん。人間関係が一番難しいのよ。
最大のテーマだから。人間関係が常に。
それをどうコントロールするか。それが腕の見せ所よ。
実をいうと。それが人間力を問われるから。

館長:そうですね。うん。
そうやって、あと10年したらどうなってるかなって。。。
 
▲20周年記念日当日 withオスプレイ選手(現・IWGPチャンピオン)
 
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