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古本仕入れの旅

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闘道館20周年記念特別対談
ターザン山本×闘道館館長

⑫古本仕入れの旅

館長:それで会社をやめ、朝からレンタカーをかりて、泰代と二人で、いろんな各地の古本屋をまわるんです。
ちょうど青山一丁目の帝国データバンクの本社ビルを国道246で目の前を通るので、ああ、今みんな仕事してるなってビルを見上げながら出発して。

ターザン山本:いや、だから世間の人たちは朝からみんな出勤し夜、退社する。そういう大きな流れがあるわけじゃないですか。
集団の。それがなくポツンと生きるわけじゃないですか。どっちを取るかなんです。人間って。最大公約数を取ったら楽なんだけど、こっちは孤独なわけですよ。
孤立するんですよ。でもその孤立はね。自分を愛していたらできるんです。自分を本当の意味で愛していたらね。館長は自分を愛してるわけですよ。

館長:ハハハ(苦笑)ナルシストだったんですね。

ターザン山本:最後は自分を愛している。世の中や、世間や、常識は愛してないよ。

館長:確かに何か大きな判断を迫られたときは、なんのために東京に出てきたんだってことが、やっぱり。。。

ターザン山本:自分のためですよ!会社にいて、会社は組織はこうした方がいいよって、こうやった方がお前たち楽だよとか、
従業員に対して、いろんなしばりがあるじゃない。
いや違うと。個として考えたら、NOであると。そういうことやると、もう上司とかとこう(指でバッテン)なるじゃない。
でもその瞬間ごとに館長は個としての自分を取ってきたんだよね。お前、なぜそうなるんだとなるじゃない。
えー、プロレス喫茶!?なんじゃそれはって。気が狂ったかみたいな。

館長:会社の先輩にも「おまえ普通にここで大人しく、ちゃんとやってれば、10年後とかには800万。がんばれば1000万とか、年収もらえるんだぞ」
って、いい会社だろ?ってよく言われてたんですけど。え、そんなお金のために、自分の一度きりの人生を使い切っちゃうのって、その方がもったいなくないですかって(笑)
当時、先輩にはそこまで生意気なことはとても言えなかったんですけど、心のなかでおもっちゃってた不遜な自分がいましたね。

ターザン山本:だから館長は1000万円とか。要するに社会的に善とされるものよりも、個としての自分の感性、感覚を取るんだよ。
どんなことがあっても。だから、武士道ですよ!それが武士道ってことなんですよ。館長は個としての自分をとる武士道。  

館長:これは武士道だったんですか?(笑)
確かにこうやって振り返って、闘道館立ち上げにつながる想い出をあげていくと、自分がいかにわがままだったかってことばっかりな話になってしまっていて、自分でも驚いてます(苦笑)話してて、後でこれ読む人、私のイメージ、大丈夫かなって(苦笑)

ターザン山本:それは、「個」としての自分の価値観を貫いて生きるってことなんです。それが侍なんです。外の価値観は一切関係ないと。
普通はそんな会社やめてリスクとってやりたいことはじめられないわけです。わざわざ腹切る必要ないわけですよ、多数派だったら。

館長:で会社を辞めて、まず古本、専門誌のバックナンバーとか格闘技コミックとかをとにかく集めなきゃいけない。
閲覧用に週プロは全バックナンバー、格闘系コミックは全巻揃えないといけないし、レアな本やビデオが安く売ってれば販売用の仕入れになるし。
そのためには古本屋をグルーっといろんなところをまわって一気に集め切る必要がある。
田舎の本屋さんの方が、こういう掘り出しものが多かったり、値段も安売りしているはずなので。

でも当時まだインターネットとか大して普及してないし、レンタカーもカーナビついていない時代。
まず近くの区立図書館にいって、地図を図書館のコピー機で拡大印刷して。
で、タウンページも置いてあったので、その古本屋さんのページをみて、そこの住所を調べて地図上に一つ一つ片っ端からマークしていくんです。
そして、この道をいけば効率よくたくさんの古本屋を回れるなあって下調べするんです。
後、ブックオフとかブックマーケットとかの大手の全国チェーン店はホームページが出来だしてたんで、その情報もさらに、地図にマークしていく。
このルートでいくといいぞって。
で、その地図を持って、レンタカーで泰代と二人でいろんなとこをまわって本を集めるということをまずはずっとやってて。
 
▲古本求めて、どこへでも
 
古本屋巡りは体力的にはしんどかったですけど、宝探しをするようで、すごい楽しい思い出ですねえ。そのまま趣味も兼ねれてますし。

神奈川、静岡の東海方面にいったり、千葉方面、埼玉・群馬、茨城、栃木って、まずは関東から。 大体、1泊2日で車パンパンに古本を仕入れてくる。
関東がおちつけば、大阪に帰り、関西地方の古本屋を、このときはリングス千里山時代の友だちに車出してもらって、ガンガンまわりました。 東京に戻るついでに青春18キップをつかって東海道沿線の古本屋に立ち寄ったり。
泰代の実家は徳島なので、四国の古本屋もまわりましたねえ。  

お宝探しの狩りに行くノリで、毎回ワクワクして、楽しかったです。元々、古本屋にいくのが趣味だったので、好きなことが仕事にできたという幸福感に満ち満ちてましたね。
懐かしいです。
 
▲大阪・ボケ書房の10円均一棚!
 
ターザン山本:うん。そりゃ楽しいよ。好き放題できるんですから。青春の延長戦ですよ。

館長:いろんなとこ行っては本を大量に自宅に持って帰るんですけど、
当時、アパートに住んでて、2LDKの。
買てきた本がパンパンにつまった段ボールを部屋の隅っこから積み上げていく。
本当に部屋の隅から隅まで、上は天井までテトリスみたいな感じで、部屋の容積完全に段ボールで埋めきっちゃった。
これ畳だいぶめり込んでるけど、床大丈夫かな。もし抜けたら大変だなあと思いながら、一部屋完全にうまって、次の部屋もだいぶ侵食してきて。これ早く物件決めないと大変なことになるなあって。
そう思ってる頃に、最初の店舗となるナガヤビルがみつかって。

で、ようやく引越業者さん呼んで、一気に店に持って行ってもらいました。

で段ボールに入ってる本、全部に買った時の値札のシールが貼ってあるんですね。
お店はじめるときに他のお店のシールで値段が貼ってあったら、何々店〇〇円って入ってたら、これダメじゃないかと。

ターザン山本:ダメだよ

館長:でもそんなのすぐ剥がせると思ってたんですが、ブックオフのシールとか、切れ込みが入ってて強粘で、簡単にはきれいに剥がせなかったんです。
思ってた以上に手間と時間が一冊づつかかる。
それに3月入ってから気づいて(笑)
3.23オープンって決めてチラシ刷ってるのに、ヤベー、間に合わないって(笑)
それからシールはがしと消しゴムで値段を消したり、それをいろんな友達に日替わりで、きてもらって手弁当で手伝ってもらいながら、朝から晩までみんなでシール剥がし。ほかにもやること山のようにあんのに、それにすごい時間取られて(苦笑)
本棚も通販で買ったものを全部自分たちで組み立てなきゃだし、3月入って途中からはもう店に寝袋持ち込んでずっと泊まり込みで、家には帰らず作業して、、、
シール剥がしながら、棚に本とビデオを並べて、
でなんとか、滑り込みで3月23日オープンさせたんですね
 
 
ターザン山本:いやあ、だから人間って、創業したときが一番情熱的なんよ。一番美しいんです。そして一番楽しいんです。

館長:持ってるすべてのエネルギー、全部使いますからね(苦笑)

ターザン山本:非常にエネルギーがある。未知なるものとの闘いだから。わからないから。
わからないけど、信じてやってるから、一番美しい。それが青春ですよ。
 
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